ダイヤモンドは炭素?化学式や構造など少し賢くなれる5つの雑学

ダイヤモンドは炭素?化学式や構造など少し賢くなれる5つの雑学

ダイヤモンドは普段使いのアクセサリーから結婚など特別な場面で使われる、誰もが知る宝石の1つですよね。

しかし、ダイヤモンドの化学式や構造について詳しく知っている方は意外と少ないかもしれません。

「ダイヤモンドの名前や由来は?」
「ダイヤモンドが炭素からできているって本当?!」
「ダイヤモンドの化学式や構造はどうなっているの?」

などダイヤモンドについて詳しく知りたい方へ、少し賢くなれる雑学を5つご紹介します。

とても有名な宝石のダイヤモンドの雑学を知っておくと、さまざまな場面で知識を披露できるかもしれませんよ!

雑学①ダイヤモンドの意味は「何よりも強い」

ダイヤモンドという名前は、ギリシャ語のadamazeinまたはadamasに由来します。adamasは「何よりも強い」「征服できない」「屈しない」という意味があり、時代の変化でaが取れてdiamond(ダイヤモンド)になりました。硬度が高いため、力を増幅させる、圧倒的な強さを持つパワーストーンとしての効果もあります。

ダイヤモンドは世界一硬い石

ダイヤモンドは、最も高いランクであるモース硬度10の唯一の宝石、ヌープ硬度でも飛び抜けて硬い石です。他の鉱物と擦り合わせてもダイヤモンドが傷つくことはなく、逆に他の鉱物を傷つけてしまう、世界一硬い石として広く知られています。そのため、工業用の研磨や切削作業の際に用いられてもいます。

硬度が最も高いダイヤモンドですが、靭性はルビーやサファイアよりも低いため、割れたり欠けたりすることはあります。

世界一硬いダイヤモンドは割れて砕ける?!ダイヤの弱点や宝石の硬度を解説

ダイヤモンドの漢字は「金剛石」

ダイヤモンドは和名で「金剛石(こんごうせき)」と呼ばれています。「金剛」とは元々仏教用語の、金剛不壊(こんごうふえ)からとされています。極めて硬く壊れない、志を堅く守って変えないという意味を持つ言葉です。

金剛石は、西洋の名前であるダイヤモンドと同様に、硬くてとても強そうに感じられますよね。

雑学②ダイヤモンドは炭素からできている

炭素からできているダイヤモンドについて化学式や構造を詳しく解説します。

鉛筆の芯にも使われる黒鉛のほか、バーベキューなどで使う木炭や燃料として使われる石炭と、ダイヤモンドが同じ原子でできているのはおもしろいですよね。

ダイヤモンドの化学式はC

ダイヤモンドの原子は炭素であるため、化学式は「C」になります。単一の炭素原子のみで作られている宝石はダイヤモンドのみです。

ダイヤモンド型構造とは

ダイヤモンドは、「共有結合」とも呼ばれる特殊な構造をしています。この構造は「ダイヤモンド型構造」と呼ばれ、炭素原子同士が強力に結びついているのです。

3次元のダイヤモンド型構造によってダイヤモンドの硬度はとても高くなっています。

ダイヤモンド以外にも炭素で作られるものはたくさんありますが、硬さが違う理由は炭素原子同士の結びつきです。

たとえば、同じように炭素が使われている鉛筆がやわらかいのは、鉛筆の結晶構造がシート状だからです。そのため、鉛筆の芯は炭素原子の縦の結びつきが弱く、力を加えると離れるという特徴を持っています。

また、天然のダイヤモンドのなかには、微量に炭素以外の元素を含んでいる場合があります。この炭素以外の元素はダイヤモンドの色や形などに影響を与えることがあります。

これは、さまざまな色味を持つファンシーカラーダイヤモンドが天然で生成される理由の一つです。

ファンシーカラーダイヤモンドとは?【価格・種類・天然の見分け方】

雑学③ダイヤモンドは数百万年以上かけて作られる

ダイヤモンドははるか昔に地球の内部で誕生しました。いつダイヤモンドが作られたのかはっきりとはわかっていませんが、数百万年前から数十億年前といった説もあります。

つまり、ダイヤモンドは人類が誕生した約500万年前よりもかなり昔から誕生していました。

天然のダイヤモンド結晶は、地下100キロメートルほどの地下深くで、高熱と高い圧力によって炭素が結びついて形成されます。

一方、合成ダイヤモンドは、数日から数週間で作られます。合成ダイヤモンドは、天然と比較するとかなり短期間で生成可能です。

【新しい価値観】急成長する合成ダイヤモンド市場と選ばれる理由

人工ダイヤモンドが天然ダイヤモンドに比べて安価で価値が低くなるのは、短期間で簡単に作れるのも理由の1つかもしれません。

雑学④世界最大のダイヤは南アフリカの「カリナン」

世界最大の「カリナン」と呼ばれるダイヤモンドは1905年に南アフリカで発見されました。その大きさは、なんと3,106カラット(約621グラム)です。

カリナンの名前は、当時鉱山を所有していた、トーマス・カリナンからきています。

大きな原石は9つの宝石と小さな96個の宝石にカットされました。大きな9つの宝石には、カリナンⅠ世~Ⅸ世という名前が付けられ、英国王室の王冠やペンダントとして、王室女性の宝飾品として使われています。

世界最大のダイヤモンド原石とは?鉱山・種類・価値までご紹介!

雑学⑤ダイヤモンドは燃える!

世界一硬いと言われる、炭素から作られるダイヤモンドは、「高熱で燃えてしまいます」ダイヤモンドは600度以上で黒鉛化し、800度以上の高温で燃やすと発火、最終的には炭化して二酸化炭素になります。

また、ダイヤモンドの融点は3550度なので、特殊な環境下では燃えてなくなる可能性があります。ただし、日常生活では基本的に燃えることはありません。

しかし、ダイヤモンドは熱に弱いため、燃えなくても色が変わったり割れたりしてしまうことがあります。そのため、管理や取り扱いには注意が必要です。

まとめ

今回はダイヤモンドの化学式や構造などさまざまなダイヤモンドに関わる雑学を5つご紹介しました。

・雑学①ダイヤモンドの意味は「何よりも強い」・・・モース硬度が最も高いダイヤモンドはギリシャ語で「何よりも強い」という意味を持っています。

・雑学②ダイヤモンドは炭素からできている・・・ダイヤモンドの化学式はCで、単一の炭素原子のみで作られている宝石です。ダイヤモンド型構造により炭素同士が強く結びついています。

・雑学③ダイヤモンドは数百万年以上かけて作られる・・・天然のダイヤモンドは人類が誕生するはるか前に誕生しました。一方人工ダイヤモンドは数日から数週間程度で生成されます。

・雑学④世界最大のダイヤモンドは南アフリカの「カリナン」・・・世界最大のダイヤモンドは南アフリカで発見され、大きい宝石9個と小さい宝石96個にカットされました。

・雑学⑤ダイヤモンドは燃える!・・・ダイヤモンドは高熱で燃えてしまいます。

ダイヤモンドの知識を深めて、よりダイヤの魅力を知っていってくださいね。

おすすめ記事