オンリーワンの革財布|国産ブランドのレディース財布7選

オンリーワンの革財布|国産ブランドのレディース財布7選

シンプルだけどオンリーワン!革財布の世界

レディース革財布ダコタの世界

ヴィトンやコーチ、グッチなど、一目でどこのブランドのものかわかる、誰もが知っている海外有名ブランドのお財布は女性に大人気。しかし、素材の良さと革の独特の味わいが楽しめるシンプルで飽きのこないレディース財布もいいですよね。レディース向けのお財布で質のいい革ものを持っている人は、上質なものを知っている素敵な人のイメージがあります。

特に国産の革小物ブランドのものは、時間を掛けてなめされた革質や縫製の丁寧さなど、信頼がおける作りの良さが光ります。
また、使い込むことで味が出て自分だけの財布に育っていくことも大きな魅力。

比較的リーズナブルで革小物初心者にも優しい価格でありながら革の美しい経年変化を楽しめるゲンテンや、天然素材のナチュラルな良さが際立つダコタ、国産らしい職人の丁寧な手仕事が垣間見え、個性の光る文庫革を使用した文庫屋「大関」など、自分だけのオンリーワンに育っていく国産のレディース革財布ブランドをご紹介します。

使い込むほど味が出る、国産革財布の良さ


革製品自体の歴史は約50万年もの歴史があり、紀元前3000ごろから革の加工がされるようになったといいます。
革財布が作られるようになったのはそれよりもずっと後のことで、17世紀に欧米で紙幣が流通するようになってからと言われます。
以来、革製の財布は、イタリアやイギリス、フランスなどヨーロッパはじめ世界中で作られ、その丈夫さと美しさ、使い勝手の良さから長年各地で愛されてきました。日本では江戸時代以降に欧米から革財布が伝わり、広まって行ったと言われます。

世界の歴史からすると、日本では比較的後になってから革財布が作られるようになりましたが、海外産の革財布に負けない魅力が国産財布には詰まっています。
多大なる時間を掛けて丁寧になめされたレザーを、手先が器用な熟練職人によって縫製され生まれる国産革財布は、世界的にもお手本とされることが多い信頼のおける確かな製品。
革質のいいものは、長い時間を掛けて使い込むことで革に独特の風合いが生まれていきますが、縫製の質が悪いとそもそもヘビーユースに耐えられず裂けやほつれが生じてしまうこともあります。
その点、つくりのいい国産の革財布は安心して長い間使用することができるので、使い込んでもかっこ悪くくたびれていくのではなく、味のある独特の風合いが楽しめます。

国産財布を語るに外せない、「文庫革」

文庫革って、なかなか耳慣れない言葉ですよね。ここで少し文庫革について深堀りしてみましょう。

文庫革は藩州姫路で生産されている、姫路革とも呼ばれる真っ白な革に独特な加工を施した伝統的な工芸品です。もともとは、藩州姫路の地場工芸だった姫路革細工が元になっています。
1800年代初頭まで時は遡り、当時の藩財政の立て直しの一環としてこの革細工を保護したという記録もあるのだそうです。当時の日本はどの藩の財政もひっ迫した状況でしたが、そんな中商人の経済力は増大して、日本各地の産物が全国に広まった時代でもあり、その波に乗って姫路の革細工も江戸まで伝搬しました。

文庫革は、まずは真っ白な革に様々な柄の型押しし、そこに一筆一筆彩色を施したあと、錆入れという工程を行いますが、この工程が秘伝の技術となります。
彩色の色止めをしたあと、革の表面に漆を塗り、仕上げに真菰というイネ科の植物の粉をふります。こうすることで、色を塗らなかった部分に真菰の茶色が入り、文庫革ならではの独特の風合いが生まれます。
そうして出来上がった文庫革を、職人がひとつひとつ製品に仕立てていくというわけです。

文庫革の名前の由来は、書籍など貴重品を入れるための文庫箱がもとになったとのこと。誰もが思いつくのは、浦島太郎の玉手箱でしょう。
日本には大切なものを美しい装飾が施された箱に仕舞うという習慣が昔から根付いており、文庫革もその装飾技法のひとつとして今日まで発展してきました。

文庫革は、日本古来からの壮大な歴史がある革であることがおわかりいただけましたでしょうか?是非実際に手にとって、昔から職人の手で紡がれてきた伝統の手仕事を感じてみて下さい。
ちなみに、その伝統技が受け継がれていく限り、修理も可能なことも嬉しいポイント。長年愛用して表面の色が薄くはげてきてしまったとしても、職人の手により何十年後でも美しい色に蘇らせることができます。

革財布と長く付き合うためのお手入れ

革の素材がよく、つくりもいい国産の革財布がいかに優れているか、おわかりいただけましたでしょうか?
お気に入りのものを見つけていざ使おう!という方にも、どうせならより愛着がわき長持ちする使い方をすることをおすすめします。

いい革質で縫製も素晴らしい国産の革財布を手に入れたら、長年使い続けてもかっこ悪くくたびれてしまう可能性は低いですが、お手入れをすることで見違えるようにその質の良い経年変化が際立ちます。特にレディース向けに作られた国産革財布なら、定期的にお手入れすることで革に独特の光沢が生まれ、上品に育っていきます。

お手入れといっても難しかったりすごく時間を要するものではないですし、一ヶ月から数ヶ月に一度愛用品と向き合う時間をもうけることで、さらに丁寧に愛用する意識が生まれます。大事に使っていることは意外にも他人から見てもわかるもので、よく手入れされながら経年変化した革財布を持つ女性には品格を感じます。

昨今は環境問題なども深刻になっていますが、ひとつのものを長く丁寧に愛用することはエコにもつながりますね。

お得にお財布を買い替えたいならUSED財布を視野に入れてみてはいかがでしょうか?お手入れ次第で長く使える国産革財布なら、リユース品でもまだまだ活躍できますよ。USED財布の中でもコンディションの良いものばかりを集めましたので、ビープライスの販売サイトを是非覗いてみてください。

革のお手入れ方法

お手入れは、基本的には1ヶ月から数ヶ月に一度程度、乾燥や汚れが気になった際に行なってみて下さい。
汚れがある場合は、軽く湿らせた布を用意し、汚れのついた部分を軽く拭いて下さい。
そのあと、暖かい室内で乾燥させたら、レザー製品用のブラシを使って全体を軽くブラッシングし、細かい汚れやホコリを取り除きましょう。

そして、次は保湿の工程に入ります。専用のクリームがある際はそれを使用するのがいいですが、なければバラエティショップなどで売っているレザー用の保湿クリームを使いましょう。
指で少量とり、乾燥の気になるエッジ部分や力のかかりやすい部分に塗り込むように馴染ませます。
その後、全体にもクリームをうすく馴染ませていきます。表面が少しツヤっとし、全体にまんべんなくクリームが馴染んだら、少し乾燥させ、ブラシを使って仕上げ磨きをしていきましょう。

この工程を取ればバッチリ革に油分が保湿され、光沢が出て、ますます魅力的な経年変化が生まれて生でしょう。もちろんブラシがなければ乾いた布などで代用もできますが、ブラシや保湿クリームはケアセットで販売していることも多いので、一度に揃えてしまえば長く使っていけるのでおすすめです。

革製品は身の回りにも多くあるもので、ベルトなど他のファッションアイテムにも使用できるので、セットで持っていると便利です。

国産革財布を扱うレディースブランド

rena豊岡(レナ豊岡)

兵庫県豊岡から発信される国産財布ブランドrena豊岡。豊岡は400年以上の歴史を持つ鞄の産地であり、職人の卓越した技術のもと、自然の素材とエコな技法を使い近年人気が高まっているブランドです。最近ではワインの搾りかすや日本茶の茶殻で染めた財布が登場。捨ててしまう物を活用する循環経済を実践し、地球の未来を見据え付加価値を付けた財布を生み出しました。

画像左がグリーンの「お茶染め」、右がワインの「ワイン染め」。伝統的な技法と職人の技によりしっかりと染まったカラーもさることながら、レザーの風合いを生かし1点1点違った表情を見せる革の趣を感じることの出来る国産革財布です。

ゲンテン(genten)

ゲンテンは、国産革財布初心者さんのはじめのひとつとしてもおすすめな、比較的リーズナブルに本格的な経年変化を楽しめるレザーグッズブランド。環境に優しい植物タンニンなめしという製法をとっており、この製法はレザーの中でも特に経年変化しやすいものとなっているので、使うほどに自然な色つツヤが深まっていきます。その中でも特に人気なのが、表面に加工を施さずに仕上げられる「ヌメ革」の製品。染色をしていない、革そのものの風合いが楽しめます。表面加工を施していないため、その分細かいキズやシミはつきやすくなりますが、時間が経つにつれその他の部分も色が濃くなっていき目立たなくなることと、キズやシミも含めて長い時間を共に過ごした証ですので、楽しみながら育てていきたいですね。

ダコタ(Dakota)

ダコタは、レザーやコットン、麻などナチュラルな素材を使ったプロダクトを展開するブランド。2019年にはブランド創業50周年を迎えたとのこと。革に関しては、イタリアの植物タンニン材を使用する「ヌメ革」がメイン素材。ゲンテン同様、時間が経つにつれ変化する革の風合いを存分に楽しめます。革の裁断や革漉き、組み立てや縫製まで全ての工程が手作業で行われ仕上げられます。デザインもシンプルなものが多く、ママに嬉しいお財布ショルダータイプや、キャッシュレス時代に合うコンパクトなものなど様々なラインナップ。きっとライフスタイルに合うものが見つかるはずです。

文庫屋「大関」

創業から90年余りもの老舗である文庫屋「大関」は、革に漆を施した皮革の伝統工芸、文庫革がブランドの顔。東京の下町、墨田区の向島という料亭街のある街で作り続けられています。姫路の牛革を使い、型押しをして、ひとつひとつ手作業で色をつけて、錆入れの工程を経て仕上げられます。柄揃えもかなり豊富で、トルコのタイルやタイの仏閣にありそうな華やかな柄ゆきから、エジプトの壁画風、浮世絵の柄など、目移りするほど。その独特な佇まいは、一度見たら忘れられないような印象に残る工芸品です。ヌメ革とは違い、ソフトな皮革を使用して時間を掛けて型押しをしているため、使い始めからしっくりと手に馴染む感覚があります。ひとつのお財布を作るまでに20人以上の職人の手を経ているとのことで、手にしたらうっとりと眺めていたくなる美しさがあります。外国人の方へのプレゼントにも喜ばれます。

ヘルツ(HERZ)

ヘルツは、1973年創業の革小物工房です。始まりは、革カバンを作るのが大好きな1人の青年。それが今は70人もの職人の手により革カバンから財布、革小物などを生み出しています。ひとつの製品が出来上がるまでに、1人の職人が心を込めて最後まで仕上げています。「一生使える」をテーマにしているということで、一過性の流行に惑わされないシンプルなものづくりが魅力。使われる素材は、植物タンニンで丁寧になめしたオイルレザー。革や、それをつなぐパーツのひとつひとつまで、選ぶ基準は「丈夫さ」で、飽きのこないベーシックな素材使いが持ち味です。丈夫さを基準に革選びをするため、表面に天然のキズや血筋のあとがあるものがありますが、それもまた味。少し男性っぽさのあるナチュラルな素材感をお好みであれば、是非おすすめしたいブランドです。

土屋鞄製作所

土屋鞄は、1965年にランドセル作りから始まったブランド。子供達の大切な6年間を支える存在として、丈夫であり、時が経っても持ち主にしっくりと馴染むデザインでなければならない、そんな想いを持って、大人が持つ鞄、そして革小物の製作をと続いてきました。主に使用される看板レザーは、植物タンニンなめしを施したヌメ革。ナチュラルな質感と、一目で上質とわかる風格、素朴な匂いやなめらかな肌触りが特徴。持ち主の色に染まるまっさらなキャンバスのような素材です。デザインは、シンプルかつ上品。無駄なデザインがないので、ユニセックスな雰囲気が漂います。さすがランドセルから始まっただけあって、ファミリーでも共有できそうな汎用性の高いブランドです。

アナック(ANNAK)

アナックは、1925年に東京の元浅草でベルトの製造からスタートしたブランド。国内でのハンドメイド生産にこだわり、伝統のテクニックに巧みに今の気分をミックスしたテイストが秀逸。イタリアの名門タンナーで作られた「プエブロ」を使用した、ヴィンテージライクな雰囲気のお財布が人気です。海外産の革を仕入れ、それを日本の職人が製造を行なっているため、海外のレザーの雰囲気ある佇まいと、日本人らしい繊細なものづくりが光るプロダクトです。プエブロは、使い込むうちに光沢が増し、味わい深いカラーに変化していきます。ちなみにブランド名は、「KANNA」の逆スペルで、職人の手仕事を代表する道具ということでつけられたとのこと。シンプルでおしゃれなデザインと、エイジングの楽しみが味わえるブランドです。

所作

所作は、結婚式などでお祝いを包む袱紗がモチーフとなっている珍しいデザインがポイントのブランド。堅牢な植物なめしのジャパン・レザーを縫わずに折りたたむようにして贅沢に使用します。一枚革を使用していますが、おしゃれなだけで使いにくいのでは?という心配はありません。しっかりお札入れとカードポケット、マチ付きの小銭入れもついています。それを使う所作も美しく見せてくれるのは、まさにそのブランド名をつけるだけあります。革を折りたたんでデザインされたという日本らしい製品は、普通の財布に飽きたという方にもおすすめです。

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