モンブラン×オリンピック限定万年筆ヘリテイジとは?シャモニー1924完全解説
- モンブランにはオリンピックモデルが存在する
- オリンピックモデルにはパリ1924とシャモニー1924の2系統がある
- マイスターシュテュックなのに「ヘリテイジ」?
- モンブラン ヘリテイジ コレクション 展開モデル一覧
- モンブラン シャモニー1924 実物ディテール徹底チェック
- 買取市場での評価と価値
- まとめ
- 1924年はマイスターシュテュックが誕生した年
- 1924年は夏季・冬季オリンピックどちらもフランスで開催
- 2024年は100周年という歴史的節目であり、同年オリンピックはフランス・パリ開催
- パリ1924(夏季オリンピック)
- シャモニー1924(冬季オリンピック)
モンブランにはオリンピックモデルが存在する

高級筆記具ブランドとして知られるモンブランですが、実はオリンピックの歴史に着想を得た特別な記念モデルが存在します。それが「マイスターシュテュック × オリンピック ヘリテイジ コレクション」です。
通常のマイスターシュテュックが普遍的な筆記具として展開されているのに対し、本コレクションは歴史的イベントとの結び付きをテーマにした、ストーリー性の強い派生ラインとして位置づけられています。
コレクター市場では、単なるカラーバリエーションではなく、“意味を持った限定系”として認識されることが多いシリーズです。
オリンピックモデルとは?いつ発売された?

モンブランのオリンピック ヘリテイジ コレクションの発売は2024年です。2024年はモンブランとオリンピック双方に特別な意味を持つ年であることから、この年に発売されました。
モンブランのオリンピック ヘリテイジ コレクションは、1924年という年に着目して企画された記念シリーズです。
1924年は夏季・冬季オリンピックどちらもフランスで開催。しかも冬季オリンピックは第1回目の開催となっています。その後オリンピック100周年となる記念すべき2024年にはフランスが再び開催国に。
モンブランの歴史からみても、1924年はマイスターシュテュック誕生の年であり、オリンピックと同じく2024年は100周年。
つまり2024年は「1924年大会から100周年」という歴史的な節目でもあり、モンブランはこの二重の記念を捉え、1924年のパリ夏季五輪とシャモニー冬季五輪の両方を題材にした万年筆 限定モデルを同年に発表したのです。
マイスターシュテュックの種類やどういった立ち位置なのかといった歴史に関する記事もございますので、興味のあるかたは是非ご覧ください
モンブラン万年筆|マイスターシュテュック149・146・145・114特徴まとめ
オリンピックモデルにはパリ1924とシャモニー1924の2系統がある
本コレクションの大きな特徴は、同じ1924年をテーマにしながら、異なる開催地をモチーフにした2系統が存在する点です。
この2ラインは共通の設計思想を持ちながら、カラーリングや意匠、演出テーマが明確に差別化されています。
コレクター視点では、「どちらの開催地モチーフか」を見分けることがモデル識別の基本となります。
パリ1924シリーズの特徴
パリ1924は1924年に開催された夏季オリンピック(パリ大会)を記念したシリーズ。1924年パリ大会の公式カラーであるレッドを基調とし、アール・デコが花開いたパリの黄金時代をテーマに、ゴールドトリムを合わせた華やかで都市的なデザインが特徴です。
シャモニー1924シリーズの特徴
モンブラン シャモニー1924は1924年に開催された世界初の冬季オリンピック(シャモニー大会)を記念したシリーズ。アルプスや雪山の世界観を意識したクリーンな印象が特徴です。シャモニーはフランス・アルプスの山岳地帯に位置し、ブランド名の由来ともなったモンブラン山のふもとにある町です。ブルーグレーの軸にプラチナトリムを合わせた、清澄で山岳的なデザインです。
夏と冬、都市と山岳、ゴールドとプラチナ——この2シリーズはあらゆる面で対をなしており、ペアコレクションとして揃えるファンも多く存在します。
マイスターシュテュックなのに「ヘリテイジ」?
さて、ここで製品名にもある「ヘリテイジ」について解説していきます。
モンブランの万年筆には定番のマイスターシュテュックの他、作家シリーズやパトロンシリーズ、そしてヘリテイジといった、様々なテーマに沿ったシリーズ・モデルがあります。
今回紹介しているオリンピックモデルは「マイスターシュテュック」なのに「ヘリテイジ」と呼ばれていますが、これはどういう意味なのかを詳しく解説していきます。
なお、モンブランのシリーズ・コレクション・モデルについて全種類まとめた記事もありますので、気になる方は是非ご覧ください。
モンブラン万年筆の完全ガイド!マイスター等主要モデルの価値を紹介
ヘリテイジの意味

ヘリテイジ(Heritage) とは英語で「遺産」「継承されるもの」を意味する言葉です。モンブランにおいてヘリテイジとは、ブランドの歴史的なアーカイブや創業当初のデザインフィロソフィーを現代によみがえらせるという明確なコンセプトを持つシリーズ名称です。
モンブランは1906年にドイツ・ハンブルクで創業し、1920年代には万年筆メーカーとして世界的な地位を確立しました。ヘリテイジ コレクションとは、まさにその草創期——1920年代〜1940年代のデザイン資産を現代の技術で再現・昇華したラインアップを指します。
ヘリテイジというワードがモンブランの製品名に付く場合、それは単なる「クラシカルなデザイン」という形容詞ではありません。「ブランド史のある特定の時代・モデルを参照した、アーカイブに基づく復刻・オマージュ作品である」というメッセージが込められているのです。
このため、ヘリテイジシリーズは発売のたびにブランドヒストリーの解説と併せてアナウンスされることが多く、コレクター・愛好家にとっては「なぜそのデザインなのか」という文脈を読み解く楽しさがあります。
現在公式サイトで販売されているヘリテイジシリーズは、蛇の装飾が施されたクリップなど、創業初期の傑作を現代に復刻した製品が並んでいます。
オリンピック限定モデルはマイスターシュテュックから記念派生した「ヘリテイジ」

今回紹介している上記画像の万年筆は「マイスターシュテュック×オリンピック ヘリテイジ コレクション」と呼ばれるもの。
「マイスターシュテュック」というモデル名と「ヘリテイジ」という名称が連なっているため、つまりどういう分類なの?と疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、この製品はマイスターシュテュックをベースにした、オリンピック記念の派生モデルです。歴史的なアーカイブという意味合いが込められているため、「ヘリテイジ」と付けられています。
ヘリテイジが参照する「1920年代」という時代
特にヘリテイジシリーズが頻繁に参照するのが1920年代のデザインです。この時代はモンブランが技術的・デザイン的に大きな跳躍を遂げた黄金期であり、セルロイド素材の導入、ペン先の洗練、キャップのリングデザインの確立など、後に定番となる要素が生まれた時期にあたります。
シャモニー1924・パリ1924が「1924年」を冠しているのはこのためです。これらはモンブランが万年筆メーカーとしての地位を確立しつつあった1924年という特別な年を、100年後の2024年に改めて称えるという、二重の意味を持つ記念モデルなのです。
モンブラン ヘリテイジ コレクション 展開モデル一覧
パリ1924は、1924年パリオリンピックの公式カラーであるレッドカラーを基調とした万年筆とボールペンを展開。シャモニー1924は同年開催の冬季オリンピックの公式カラーであるブルーグレーを基調としており、そのカラーバリエーションはパリ1924よりも豊富なラインナップで展開されました。
ヘリテイジ コレクション 1924オリンピックシリーズの主なラインナップ
パリ1924シリーズ
パリ1924 ル・グラン 万年筆
1924年パリ大会の公式カラーであるレッドカラーのプレシャスレジンボディのボールペン。ペン先はFとMでの展開。
パリ1924 ボールペン
1924年パリ大会の公式カラーであるレッドカラーのプレシャスレジンボディのボールペン。同デザインでキャップ着脱可能モデルも展開。サイズはミッドサイズとル・グランでの展開。
シャモニー1924シリーズ
シャモニー1924 145 クラシック 万年筆
ブルーグレーのプレシャスレジンのボディの万年筆。ペン先はFとMでの展開。
シャモニー1924ドゥエ 145 クラシック 万年筆
ブルーグレーのプレシャスレジンのボディとプラチナ仕上げのキャップを組み合わせたドゥエモデルの万年筆。ペン先はFとMでの展開。
シャモニー1924 ボールペン
ブルーグレーのプレシャスレジンのボディのボールペン。同デザインでキャップ着脱可能モデルも展開。
シャモニー1924 ドゥエ ボールペン
ブルーグレーのプレシャスレジンのボディとプラチナ仕上げのキャップを組み合わせたドゥエモデルのボールペン。同デザインでキャップ着脱可能モデルも展開。
シャモニー1924 ソリテール ボールペン
プラチナ仕上げのキャップとボディのボールペン。サイズはミッドサイズとル・グランでの展開。
型番一覧
| 型番 | モデル名 | 種類 | サイズ | ペン先 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| MB131358 | パリ 1924 | 万年筆 | ル・グラン | F | |
| MB131359 | パリ 1924 | 万年筆 | ル・グラン | M | |
| MB131360 | パリ 1924 | ボールペン | ル・グラン | – | |
| MB131361 | パリ 1924 | ボールペン | ミッドサイズ | – | |
| MB131362 | シャモニー 1924 | 万年筆 | クラシック | F | |
| MB131363 | シャモニー 1924 | 万年筆 | クラシック | M | |
| MB131364 | シャモニー 1924 | ボールペン | クラシック | – | キャップ着脱 |
| MB131365 | シャモニー 1924 | ボールペン | クラシック | – | |
| MB131366 | シャモニー 1924 | 万年筆 | クラシック | F | ドゥエ |
| MB131367 | シャモニー 1924 | 万年筆 | クラシック | M | ドゥエ |
| MB131368 | シャモニー 1924 | ボールペン | クラシック | – | ドゥエ |
| MB131369 | シャモニー 1924 | ボールペン | ミッドサイズ | – | ドゥエ |
| MB131370 | シャモニー 1924 | 万年筆 | ル・グラン | F | ソリテール |
| MB131371 | シャモニー 1924 | 万年筆 | ル・グラン | M | ソリテール |
| MB131372 | シャモニー 1924 | ボールペン | ル・グラン | – | ソリテール |
| MB131373 | シャモニー 1924 | ボールペン | ミッドサイズ | – | ソリテール |
モンブラン シャモニー1924 実物ディテール徹底チェック
モンブラン シャモニー1924は、1924年シャモニー冬季オリンピックをテーマにしたヘリテイジシリーズです。シャモニーはフランス・アルプスの山岳リゾート地であり、モンブラン山(標高4,808m)のふもとに位置します。ブランド名「モンブラン」の語源となった山の麓で生まれた歴史的大会を讃えるという、ブランドアイデンティティそのものとの深い結びつきが、このシリーズを特別なものにしています。
今回リユース相談本舗に実物が入荷しましたので、各パーツを部位ごとに細かく紹介していきます。
軸(バレル)

シャモニー1924ドゥエの軸にはブルーグレーのプレシャスレジンが採用。1924年開催のシャモニー冬季オリンピックの公式カラーをイメージしており、アルプスの雪原や氷河の光を想起させます。
キャップ

キャップトップには、モンブランの象徴であるホワイトスター(スノーキャップ)が配置されています。シャモニー1924では、この星形がアルプスの雪の結晶を重ねて解釈されており、ブランドマークとテーマ性が自然に融合していまるように感じます。
キャップのリング部分にはプラチナプレーテッドのトリムが入り、冬山の清澄な空気を思わせる冷たい輝きを放ちます。
マイスターシュテュックのロゴ。反対側には1924/2024の刻印も。
OLYMPICS WINTER GAMES CHAMONIX 1924の刻印。
キャップトップにはシリアルナンバーの刻印。※画像は加工してあります
クリップ付け根の上部には五輪のマークとヘリテージの刻印。
クリップ

ドゥエモデル・ソリテールモデルのプラチナプレーテッドキャップにはモンブランの山が描かれており、山頂から滑り降りるようにクリップが配置されているため、スキーヤーがゲレンデを滑降するラインを連想させ、静止した万年筆の中に躍動感を宿しています。
ペン先

ペン先は18Kまたは14Kが使われています。オリンピック限定品であるため、ペン先の装飾も特別なものとなっており、冬季オリンピックの花形でもあるスキージャンプの選手が描かれています。
ペン先の太さは基本的にFまたはMでの展開だったようです。
付属品

オリジナルデザインの箱・ケース・説明書・保証書が付属しています。スライド開閉式のボックスや説明書には冬季オリンピックデザインは施されており、限定品であることに魅力を感じる付属品になっています。
全体シルエット
全体的なボディシルエットは、マイスターシュテュックを握った感触と同じく、丸みを帯びたやや太めの軸が特徴です。手のひらにしっくりと収まるグリップ感があります。
マイスターシュテュックの派生モデルということもあり、慣れた方には使いやすい重量感。そしてマイスターシュテュックと同じくポストした状態(軸尾にキャップを差した状態)ではやや重心が後ろに移るため、長文を書く際にはポストなしで使用するのがおすすめです。
買取市場での評価と価値
高値がつきやすい条件
モンブラン オリンピックモデル・ヘリテイジシリーズが買取市場で高く評価されるのには明確な理由があります。
希少性の観点から見ると、万年筆 限定品であるため生産数に上限があります。特にシャモニー1924・パリ1924は2024年の発売から間もなく、市場に出回る個体数が少ない状態が続いています。
テーマ性の観点から見ると、オリンピック100周年という歴史的な節目を記念したモデルであるため、コレクションとしての価値が経年とともに高まりやすいとされています。
ブランド力の観点から見ると、モンブラン自体が世界的な高級筆記具ブランドとして確立されており、ヘリテイジシリーズはその中でも特にブランドヒストリーを体現した格の高いラインです。
付属品の有無が重要
買取査定においては、外箱・保証書といった付属品が揃っているかが査定額をに影響しやすいです。未使用・未開封品であればさらに高値での買取が期待できます。
まとめ
モンブラン シャモニー1924とパリ1924は、単なる万年筆 限定品を超えた「100年の時を超えるタイムカプセル」です。
1924年という年は、モンブランが万年筆メーカーとして世界的地位を確立した年(マイスターシュテュック誕生)であり、同時に夏季・冬季の両オリンピックが開催された歴史的な年でもあります。この万年筆はその複数の文脈を丁寧に拾い上げ、2024年という現代に再定義して見せました。
ヘリテイジとは過去へのリスペクトであり、それを現代に書き継ぐ行為そのものです。
モンブランの文脈でいえば、書くことは記録であり、記録は遺産(ヘリテイジ)になるという哲学——それがこのシリーズの根底に流れるメッセージではないでしょうか。
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