【2026年】シャネル マトラッセはなぜ高い?高騰の理由と売り時

シャネルのマトラッセが高価買取されるワケ

シャネルのマトラッセが「なぜこんなに高いのか」と感じたことはありませんか?
定価は年々上昇し、中古品でさえ驚くような価格で取引されています。特に80年代のヴィンテージマトラッセは、製造から40年以上経過しているにもかかわらず、数十万円から100万円超の値がつくこともあります。
この記事では、マトラッセの価格が高騰し続ける理由を歴史的背景から徹底解説するとともに、2026年の最新市場動向を踏まえた「最適な売り時」についてもお伝えします。

シャネル マトラッセが高い理由を3行で理解する

結論から言えば、マトラッセの価格が高い理由は以下の3つに集約されます。

シャネルマトラッセの価格が高い理由

  1. 世界統一価格戦略による定価の引き上げ(為替や転売対策)
  2. ファッション史に刻まれたブランド価値(革命的な功績)
  3. 中古市場における圧倒的な需要(世代を超えた人気)

それぞれを詳しく見ていきましょう。

マトラッセとは?シャネルを象徴するダイヤ型キルティングデザイン

まず「マトラッセ」という言葉について理解しておきましょう。

マトラッセ(Matelassé)の意味

「マトラッセ」は、フランス語の’matelasser’に由来し、「キルティング」「綿入れにする」という意味を持ちます。ふっくらと膨らんだ状態を表現する言葉です。

日本語では「ふくれ織」と呼ばれ、柔らかく薄い生地を性質の異なる2種類の糸で織り込み、裏糸の張力で縫い合わされた部分がへこみ、残りがふくらんで表面に立体的な柄が浮かび上がる技法です。

シャネルにおけるマトラッセとは

シャネルでは、キルティング素材ではないアクセサリーや雑貨も「マトラッセ」ラインに含まれています。つまり、シャネルにおける「マトラッセ」とは、ダイヤ型の格子状のデザインそのものを指すのです。

このダイヤ形状のキルティング加工は、シャネルのアイコンとして世界中で認識されており、バッグだけでなく財布、ジュエリー、アパレルにも展開される、ブランドを代表するデザインコードとなっています。

マトラッセの歴史が証明する「永遠の価値」

1955年、女性を自由にした革命的バッグの誕生

マトラッセの原型である「2.55」が誕生したのは1955年2月。第二次世界大戦後、ファッション界に復帰したココ・シャネルが発表した、長方形のフロントロックにチェーンストラップが付いたショルダーバッグでした。

実は、1920年頃まで女性のバッグはすべてハンドバッグ。ショルダーバッグは男性だけのものでした。両手が自由に使えず、バッグをどこかに置き忘れてしまう女性も多かったそうです。

しかし誰もそれを変えようとしませんでした。「女性らしさ」がハンドバッグと結びついていたからです。

これに異を唱えたのがココ・シャネルです。

「バッグは美しいだけではなく、機能的でもあるべき」という信念のもと、第一次世界大戦で兵士が使用していたバッグからインスピレーションを得て、女性用ショルダーバッグを創り出しました。

カール・ラガーフェルドによる進化

1983年、シャネルのディレクターに就任したカール・ラガーフェルドは、この「2.55」をアップデートします。

  • フロントロックをココマーク(CCマーク)に変更
  • チェーンにレザーを編み込んだデザイン

私たちがよく知る今の「マトラッセ」は、ラガーフェルドの手によって完成されたのです。

発表から70年。2005年には復刻版が登場し、2016/17年秋冬コレクションでも再解釈されたモデルが発表されるなど、マトラッセは時代を超えて愛され続けています。

細部に宿る物語:知られざるデザインの意味

マトラッセのデザインには、ココ・シャネルの人生が刻まれています。

  • チェーンショルダーの由来
    • シャネルが育った修道院で、シスターがキーホルダーとして使っていたチェーンがインスピレーション源です。
  • バーガンディ色の内装
    • バッグ内部のバーガンディカラーは、修道院時代の制服の色がそのまま採用されています。
  • 機能的なポケットの数々
    • 背面ポケット:現金をサッと取り出せる「スマイルポケット」。チップ文化圏では今も本来の用途で活躍します
    • 内側の2つのポケット:チークとパウダー専用
    • ポケット間の隙間:シャネルが生み出したリップスティックの収納場所
    • フラップ裏のファスナーポケット:なんとラブレターを隠すため!恋多き女性だったシャネルらしい粋な配慮です

このように、マトラッセは単なるバッグではなく、シャネルの哲学と人生が詰まった「スタイル」なのです。

なぜここまで高いのか?価格高騰の3つの理由

理由①:世界統一価格戦略と為替の影響

ここ10年で、シャネルの定価は驚くほど高騰しました。特に2017年の値上げは6〜9%と大幅でした。

この背景にあるのが為替レートです。長期のユーロ高により、フランスからの仕入れ価格が上昇。さらに、日本の価格を据え置くと「日本で買うシャネルは安い」状態になり、転売の温床になってしまいます。

そこでシャネルは、世界中どこで買っても大幅な価格差が生じないよう、グローバル価格統一戦略を採用しました。結果、日本の定価も国際水準に合わせて引き上げられたのです。

2026年の傾向
円安基調が続く中、さらなる価格改定の可能性も示唆されています。新品の定価が上がれば、中古市場の相場も連動して上昇するため、「売り時」の判断がより重要になっています。

理由②:ファッション史を変えた革命的ブランド価値

シャネルの商品が高いのは、単なるブランドイメージだけではありません。ココ・シャネルがファッション界にもたらした革命的功績が、今も価値として息づいているのです。

シャネルが成し遂げた5つの革命

  • コルセットを着けないスタイルの提案
  • 女性のパンツスタイルを広める
  • 黒色のドレスを採用(喪服以外では禁忌だった黒の解放)
  • 動きやすいジャージー素材を洋服に取り入れた
  • イミテーションジュエリーを生み出す(宝石を「身分の証」から「自己表現の道具」へ)

彼女がいなければ、私たちは今のようにおしゃれを楽しめなかったかもしれません。私たちは「シャネルの商品」を持たずとも、日々「シャネルの思想」に触れているのです。

そう考えると、マトラッセの価格には、日常的に身に着けるアイテム何百個分もの歴史的価値が込められていると言えるでしょう。

理由③:中古市場における圧倒的な需要の高さ

定価が高い商品でも、中古市場で需要がなければ買取価格は下がります。しかしシャネル、特にマトラッセは別格です。

買取価格が高い理由

  • 販売価格の上昇に連動して買取相場も上昇
  • 世代を超えた幅広い需要(20代から60代以上まで)
  • 80〜90年代ヴィンテージの人気が継続中
  • 状態が悪くても値がつく稀有なブランド

特に近年は「ヴィンテージシャネル」ブームにより、製造から30〜40年経過したマトラッセの買取価格が数年前と比べて大幅に高騰しています。

2026年現在のマトラッセ市場:今が売り時と言える理由

ィンテージシャネルブームが継続・拡大中

80〜90年代のマトラッセは、若い世代(10〜20代)から引き続き圧倒的な支持を集めています。

2026年の市場トレンド

  • 「親や祖母から受け継いだバッグ」としての物語性重視
  • SNSでのヴィンテージファッションの定着化
  • サステナブル・循環型消費への関心の高まり
  • Z世代による「本物志向」「一生モノ投資」の加速

このため、数年前なら「古すぎて買取不可」とされたダメージの大きい個体でも、2026年は買取可能なケースが増加するでしょう。バブル期に購入したマトラッセをお持ちの方は、まさに今がチャンスです。

定価高騰による買取相場の上昇が継続

新品の定価が上がり続けることで、中古品の相場も連動して上昇しています。「高くて新品は買えないけど、中古なら手が届く」という需要層が年々厚くなっているのです。

2026年の価格動向

  • 新品マトラッセの平均価格:100万円〜150万円台
  • 状態の良い中古品:定価の60〜80%で取引
  • ヴィンテージ品:希少性により定価以上のプレミア価格も

特にマトラッセは、いつ売っても高額が期待できる商品ですが、2026年の市場環境は特に好条件と言えます。

「売ろうかな?」と思ったら、それが売り時

ブランド品を高く売る鉄則は「早く売ること」です。リリースからの期間が短いほど、買取価格は高くなります。

しかしマトラッセの場合、ヴィンテージ品でも例外的に高値で取引されます。つまり、

  • 新しい個体:今後の経年劣化を考えると早めが有利
  • 古い個体:2026年のヴィンテージブームの波に乗る絶好機

どちらにせよ、「最近使わなくなったな」と思った瞬間が、あなたにとっての最適な売り時なのです。

マトラッセを高く売るための実践的なコツ

複数店舗で査定を受ける

どこでも比較的高価な査定がつくマトラッセですが、お店によっては数万円〜十数万円の差が出ることも珍しくありません。

2026年のポイント
オンライン査定やLINE査定などを活用すれば、複数店舗への相見積もりも手間なく実施できます。少し時間をかけるだけで、最高値を引き出せる可能性が高まります。

査定額に影響するチェックポイント

シリアルシールの有無

バッグ内部のシリアルシール(製造番号)は、査定額に大きく影響します。シールの有無で数万円〜十数万円変動することも。

素材の種類

傷に強い「キャビアスキン」は、「ラムスキン」よりも高値で安定する傾向があります。

カラー

黒の需要が圧倒的ですが、2026年現在はヴィンテージのベージュや赤、ネイビーなども評価が見直されています。

付属品

ギャランティカード、保存袋、箱などがあれば、必ず一緒に査定に出しましょう。

状態が悪くても諦めない

マトラッセは、ボロボロの状態でも値段がつく稀有なブランドです。

  • チェーンの切れ
  • 内側のベタつき
  • レザーの傷や色褪せ

こうしたダメージが目に付くアイテムでも買取価格がしっかり付きます。

2026年の買取傾向
修理・リペア技術の向上により、以前なら減額対象だった状態でも、積極的に買い取る業者が増えています。「どうせ売れない」と諦めず、まずは査定に出してみることをおすすめします。

2026年ならではの注意点

偽物の精巧化に注意

2026年現在、シャネルの偽物は年々精巧になっています。正規品であることを証明するため、以下を準備しておくとスムーズです。

シャネルマトラッセ売却時に準備しておくとよいもの

  • 購入時のレシート・明細書
  • ギャランティカード
  • シリアル番号の撮影

オンライン査定の活用

店頭に足を運ぶ時間がない方は、写真を送るだけで概算査定が受けられるオンラインサービスが便利です。複数社に一括査定を依頼できるサイトも増えています。

マトラッセという「スタイル」

ココ・シャネルはこんな言葉を残しています。

「私は流行を作っているのではない。スタイルを作っているのだ。」

流行はうつろいゆくもの。しかしマトラッセは、単なる流行ではなくスタイルとして確立されました。だからこそ、70年経った今も、そしてこれからも、シャネルを代表する憧れの象徴として輝き続けるのです。

まとめ:2026年、シャネル マトラッセの価値を最大化するために

シャネル マトラッセが高い理由は、為替や世界戦略という経済的要因だけでなく、ファッション史を変えた革命的価値、そして時代を超えて愛される普遍的なデザインにあります。

2026年の市場は、おそらくヴィンテージシャネルにとって最高のタイミングです。ブームの継続、定価高騰、サステナブル志向の定着など、複数の好材料が重なっています。

「売ろうかな」と少しでも思ったら、その直感を大切にしてください。

リユース相談本舗では、シャネルのマトラッセシリーズを高価買取中です。経験豊富な鑑定士が、あなたの大切なマトラッセの本当の価値を見極めます。

まずはお気軽に無料査定をご利用ください。

上山 隆 (ウエヤマ リュウ)
この記事の監修
上山 隆 (ウエヤマ リュウ)
リユース営業士・遺品整理士・終活アドバイザー。「りゅうさん」としてSNSで真贋や高価買取の豆知識を発信中。その圧倒的な商品知識と現場感覚を活かし、スーパーバイザーとして店舗のサポートも行う。
保有資格
リユース営業士/終活アドバイザー/遺品整理士
催事買取 店舗案内