今では希少なエルメスリュック「シェルパ」を徹底解説

今では希少なエルメスリュック「シェルパ」を徹底解説

誰しもが知る憧れのエルメス(HERMES)は、艶やかでしっとり手に馴染むような上質な革を使った製品が多くあり、日常に特別感を持たせるアイテムたちです。
そのため、街歩きに気軽に持てるエルメスのリュックサックが存在していたことはあまり知られていません。

今回は タウンユースに使えるエルメスのリュックサックの一つ、シェルパ(Sherpa Ruck)をご紹介します。

エルメスバッグのリュックサックは珍しい

ハンドバッグといえばバーキンやケリー、コンパクトバッグといえばピコタンロック、ショルダーバッグといえばジプシエールなど、エルメスには代表的なバッグがいくつも展開されていますが、リュックサックタイプはあまり知られていません。

実はエルメスはこれまで、あまりリュックサックやバックパックといった「背負う」タイプのバッグを展開してきませんでした。

エルメスファンが求めているリュック、シェルパ

エルメスのリュックタイプのバッグは、シェルパの他にも「エールバッグアド」や「ブリダド」等がありますが、コットンキャンバス素材での展開であったり、カジュアル寄りのモデルです。
上質の革が楽しめつつ、ハイブランドらしい品格を兼ね揃えた「ちょうど良いバランス」のリュックサック(バックパック)タイプはなかなか発表されない背景があります。

そんな中、無駄な装飾を一切省いたシンプルなリュックサック「シェルパ」が登場。
正確な発売時期は不明ですが、少なくとも1999年には流通しており、限定モデルが作られるなど知る人ぞ知る名品でしたが、残念ながら現在では廃盤となってしまっています。

シェルパとはシンプルで街歩きに最適なバッグ

エルメスのシェルパはメイン収納一つの超シンプルバッグです。
外観はサイドポケットやファスナー収納はなくスッキリとした見た目をしており、背負った時に自然と体に沿うようなフォルムになっています。

上部収納口を広げるとショルダーストラップがスライドし大きく開口部が開き、ショルダーを引っ張ると口が閉じる仕組みのため、肩からバッグを下ろしサッと財布を取り出せるので買い物も楽ですね。

ただ、ファスナー収納に比べて防犯面が心配な一面もありますので、しっかりショルダーを引き収納口を閉じてから背負いましょう。

名前の由来

エルメス公式が発表している由来は調べることができませんでしたが、「シェルパ」という言葉はネパールの少数民族の名前でもあります。ヒマラヤ登山において現地シェルパの案内や登山技術なくして登頂は成功しないと言われるほど、観光業・登山家支援において重要な役割を果たす存在です。

そもそもリュックサックは登山などで両手をあける必要があるシーンで使うバッグとして誕生したため、あくまで推測ですが、エルメスはヒマラヤ登山に関わるシェルパ達に敬意を表して名付けたのかもしれませんね。

シェルパのサイズバリエーション

シェルパは2サイズでの展開で、基本サイズのPMと、少し大きめのGMです。
どちらも基本的な構造は同じで、違いはサイズ感のみとなっています。

シェルパPM

サイズ約 W24.5cm×H30cm×D10cm

気軽に持ち出せるサイズ感のシェルパPM。長財布や折りたたみ傘も入るサイズで、日常使いに便利です。

シェルパGM

サイズ約 W30cm×H39cm×D14cm

シェルパGMはPMサイズに比べて少し縦長の印象ですが、横に広がらないフォルムのため、トータルバランスが良いのが特徴です。

限定販売だった「星を巡る旅展限定モデル」

1999年に開催されたエルメスの大きなイベント「星を巡る旅展2000」でシェルパの限定モデルが発売されて話題になりました。
さらっとした手触りのナイロン素材で作成され、夜空を思わせるネイビーカラーに、星座で描かれたエルメスの「H」がプリントされたシェルパです。

大きさはGMサイズの【約W30cm×H39cm×D14cm】であり、白シャツにデニムといったパンツスタイルにも合わせやすいリュックです。

なお、限定品ではありますがこちらのシェルパはナイロン製のため、通常のオールレザー品に比べて比較的安価(中古で10,000円前後)で市場流通しています。

シェルパを買うなら中古を狙うしかない

残念ながら現在ブティックでシェルパを見かけることはないといえます。その為中古ショップなどで探すのが基本になるでしょう。

新品なのに激安はあり得ない!偽物に注意

正規店ではなくネット上でブランド品を買う際に注意したいのが「偽物」です。
エルメスのシェルパに限らず、どんなブランド品でも購入するお店はしっかりした地盤を持っているお店を選びましょう。

【避けるべき怪しいお店の特徴】
・商品説明文や会社概要、よくある質問などの文章がおかしい
・翻訳サイトを使ったような文章である
・旧字体や繁体字といった日本で一般的ではない漢字が使われている
・新品なのに明らかに安く販売している
・問い合わせのメールアドレスがフリーメール(Gmail/yahoo/hotmail)である
・問い合わせの電話番号の記載がない
・会社の所在地が不明確
・販売実績

シェルパの素材

エルメスは素材の種類が豊富で、一言で牛革といっても手触り・硬さ・しなやかさ・血筋が違い、細かく名称が違います。シェルパはすでに廃盤のためなかなか思い通りの素材に出会えませんが、これまでどんな素材で販売されていたのかの参考にしてください。

トゴ

しなやかなトゴは普段使いできる素材として人気。しっとりとした手触りで高級感を感じます。

トリヨンクレマンス

エルメスリュックシェルパ トリヨンクレマンス

かなり柔らかい雌仔牛の革。しっとりと手に馴染むような質感が印象的。大きい型押しで傷が付きにくく女性に人気の素材。

ロカバール

エルメスシェルパ ロカバール

モコモコとしたフェルト生地(ウール素材)で作られた温かみのある素材。2000年前後のシェルパが流行していた時期と同じくしてロカバールも非常に人気の素材でした。

ダルメシアン

エルメスシェルパ素材ダルメシアン

しっかりとした手触りの水牛の素材。素材の凹凸を利用しダメルシアン柄になるよう2度染色している。現在廃盤素材。

シェルパのカラー

エルメスリュックシェルパ ゴールド

【ゴールド】
使い勝手の良いブラウンカラー。エルメスではこの発色をゴールド(Gold)と呼称しています。

エルメスシェルパリュージュアッシュカラー

【ルージュアッシュ】
ほんの少しくすみがあるルージュアッシュ(Rouge H)。エルメスらしい赤色をしており、ファッションのポイントとなるカラーです。

エルメスリュックシェルパブルージーン

【ブルージーン】
エルメスの代表的なブルーカラーであるブルージーン。デニムのようなカジュアルな風合いで、バーキンやケリー、財布などで人気です。

シェルパの刻印の場所目安

エルメスリュックサックシェルパの刻印の場所

シェルパの刻印の位置は内側収納口に近い上部の角となっております。収納ポケットの近くをよく探してみてください。

なお、エルメスの刻印位置は手作業で打刻されていると言われており、製造時期や職人によって違いがあるため、ここで紹介しているものはあくまで一例とお考えください。

エルメスの刻印と製造年

エルメスリュックのその他種類はどんなの?

ケリーアド

エルメスバッグケリーアド

ブランドを代表するバッグ「ケリー」の派生モデルにリュックタイプが存在します。ケリーの持つ高級感はそのままにカジュアルに街歩きを楽しめるよう工夫されたデザインです。

エールバッグアド(エールアド)

エルメスバッグエールバッグ

エールバッグはボディ部分を付け替えることができるバッグとして一世を風靡しました。レザー部分と金具部分を取り外し付け替えることでリュックタイプ・ハンドバッグタイプ・ショルダーバッグタイプと好みに合わせて変化を楽しめます。

エールラインアド

エルメスリュックエールラインアド

キャンバス地の軽くて使いやすいバッグ、エールラインアド。エールラインのバッグはトートバッグを含めて非常に人気が高く、何度もマイナーチェンジされ広く愛されたバッグの一つです。学生の通学バッグのように気軽に持てるのも魅力です。

ブリダド

エルメスリュックブリダド

巾着タイプのリュックサック、ブリダド。ショルダーベルトの接続を付け替えればショルダーバッグとしても使えるデザインです。カラーバリエーションが多数あり、よく見ると正面にエルメスロゴが配置されている非常にシンプルなリュックです。

シェルパを売却する際のポイント

シェルパをはじめ、エルメス製品には製造年がわかる刻印が打刻されています。例えば四角い枠の中にアルファベットのPがあれば2012年製品という風にです。バッグの状態にもよりますがこの年代が新しいほど買取価格は定価に近くなりますので、売却を考えているのなら遅くても12月中に済ませておくと良いでしょう。
特に最新刻印のお品物は価格の差が出やすいので手放すのならお早めに。

エルメスの刻印と製造年

ライン査定で買取店を比較

写真とアイテムの情報をラインで送るだけで簡単に買取価格を算出してくれるライン査定が近年人気です。エルメスは高額商品ですので宅配買取を利用した見積もりは気軽にしたくないという方や、街の買取店をはしごするのも面倒という方も多いはず。そんな方に広く利用されているライン査定の特徴と賢く使うコツをお教えします。

高額品だからこそ分かる情報は全て伝える

エルメスは定価で何十万、何百万とする高額商品ですので買取店側も慎重に見積もりを出します。素材やカラー、年代(刻印)で価格が大きく変わるため、これらの情報は非常に重要です。コンディションについても写真で確認をとらざるを得ないので多くの買取店では値幅をつけての見積もり金額を出すのが一般的です。

つまり、「~100万円前後となります」「上限100万円の買取価格となります」といった返答となってしまう場合があるということです。下限金額の提示が無く上限100万円ということは、100万円を期待して実際に持ち込んでも査定価格60万円と言われガッカリしてしまう可能性もあるでしょう。

最低価格保証をしてくれるお店を選ぼう

買取店の中には最低価格保証を設定しているお店があります。ビープライスもその一つです。
最低価格保証とは、見積もりから○日以内といった期限付き等で「LINE査定での提示金額を保証」するサービスです。実際に品物を送っていただいた後に買取価格を下げることは無いため安心できるサービスの一つです。

しかも場合によっては「刻印が最新であるといった情報を伝え忘れていた」等お店側の想定外に良いものだった場合、価格がアップすることがあります。こういったサービスがあるお店を選べば安心してライン査定を利用できるでしょう。

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