チンチラの毛皮の色や種類は?コートの買取相場もご紹介!

チンチラの毛皮の色や種類は?コートの買取相場もご紹介!

「チンチラ」と聞いて、何を思い浮かべますか?
猫好きの方はペルシャ猫のチンチラを思い浮かべるかもしれません。
しかし、今回ご紹介するのは、その美しい毛皮から「毛皮の女王」と称される、げっ歯類のチンチラです。

チンチラの毛皮の特徴

チンチラの特徴は何と言ってもその毛の柔らかさ。
世界三大毛皮の一つに数えられるチンチラの毛皮は、シルクのような滑らかな肌触りをしています。
チンチラの毛は刺し毛が退化しており、ふわふわの密度の高い綿毛のみで構成されています。
細かく、しなやかで美しい2〜3cmの長さの毛が体を覆っているため、チンチラ毛皮は私たちを暖かく包み込んでくれるのです。

チンチラのふわふわな毛を美しく保つための秘訣が「砂浴び」です。
野生のチンチラは火山灰で砂浴びをすることで、汚れなどを落としています。
この習性のおかげで、美しく手触りの良い毛並みを維持することができるのです。

チンチラの毛の密度はトップスラス

綿毛がふわふわのチンチラですが、その毛の密度は哺乳類の中でもトップ5に入るほど!
私たち人間を含む一般的な哺乳類は、1つの毛穴から1〜2本の毛が生えているのに対し、チンチラは驚異の50〜80本以上もの毛が生えています。
なぜこれほどまでに毛が密集しているのでしょうか?それは、野生のチンチラが暮らす過酷な環境が関係しています。
チンチラは、チリ北部を中心としたアンデス山脈の標高3,000〜5,000メートルに及ぶ岩だらけの山岳地帯に生息しています。この地域は乾燥しており、気温も非常に厳しい寒さとなります。そのような環境に適応するため、チンチラは進化の過程で、ふわふわで柔らかい、そして密集した毛を持つようになったのです。
ラッコや北極キツネなど寒さに強い動物たちと並んで、非常に高い毛の密度を誇るチンチラ。その美しい毛並みは、過酷な自然環境を生き抜くための進化の証でもあります。

チンチラってウサギ?ネズミ?

ペットとしても人気が高いチンチラは、そのふわふわとした毛質と、ウサギのような丸みのある体型から、よく「ウサギ?」「ネズミ?」と疑問を持たれることがあります。
実はチンチラはゲッ歯目チンチラ科チンチラ属に分類される動物で、「ゲッ歯目」という点からも、ネズミやリスの仲間にあたります。

一方で、少し紛らわしいことに「チンチララビット」と呼ばれる、毛色がチンチラに似たウサギの品種も存在します。
しかし、一般的に「チンチラ」といえば、ネズミやリスの仲間のチンチラを指します。ウサギとは別の動物であることを覚えておくと、混乱しなくて済みますね。

チンチラのかわいそうな歴史

毛皮製品やペットとしても人気の高いチンチラ。その歴史は、西暦1300年前後にさかのぼります。

現在のチリ北部に位置する地域に住んでいた先住民が、チンチラなどの動物を食料として狩猟し、その副産物として柔らかく暖かい毛皮を防寒具や敷物として利用していたとされています。
16世紀から19世紀にかけて、チンチラの毛皮はヨーロッパの王侯貴族の目に留まり、高級毛皮として広く知られるようになりました。それに伴い、乱獲が始まり、生息地の破壊によってチンチラの個体数は急激に減少。最終的には絶滅の危機に瀕してしまいます。
そんな中、マティアス・F・チャップマン(Mathias F. Chapman)は、1匹のチンチラとの出会いをきっかけに、絶滅危惧種となったチンチラをアメリカに持ち帰り、繁殖を試みました。彼はペットとしての販売だけでなく、新たな毛皮産業の基盤を築こうと奮闘します。
同じ頃、1890年代にはチリを含むチンチラ毛皮の輸出国が絶滅を危惧し、チンチラを保護する国際条約を取り決めました。

現在でも野生のチンチラの生息数はごくわずかで、依然として絶滅の危機に瀕しています。
一方で、養殖に成功したチンチラは、毛皮として利用されるだけでなく、ペットとして飼われることも増え、ペットショップなどでも見かける身近な動物となりました。

チンチラの毛皮コートができるまで

歴史的に見ると、鎖国を続けていた日本は、ヨーロッパ諸国と比べて毛皮を使ったファッションに馴染みが薄かったと言えるでしょう。しかし、バブル経済期になると、海外の情報が日本に大量に流入し、毛皮を使ったファッションアイテムが大きな流行となりました。

25〜35cmほどの小さな体から取れる毛皮では、1枚のロングコートに100体以上ものチンチラ毛皮が必要となり、その美しい毛皮を求める人間の乱獲によって、今も絶滅危惧種に指定されています。
乱獲が行われ、住処を変えざるを得なかったチンチラ達を思うと胸が痛くなります。

近年では、動物愛護の観点からファーフリーの動きが世界的に広がり、リアルファーのアイテムを取り扱うブランドも減少しています。そのため、チンチラの毛皮製品はますます希少となり、高価格で取引されています。

お手持ちのチンチラ毛皮のアイテムを大切にするのはもちろん、新たに購入したい場合はサステナブルな選択肢として、中古のチンチラ毛皮の購入を検討してみるのもいいかもしれません。

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かさばる毛皮製品は、宅配買取をご利用いただくことで、ご自宅にいながら簡単に売却いただけますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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チンチラ毛皮の種類やカラー

チンチラは、大きく分けてChinchilla chinchilla(チンチラ・チンチラ)とChinchilla lanigera(チンチラ・ラニゲラ)の2種類に分類されます。
現在ペットとして飼育されているのは、主にチャップマンがアメリカに持ち帰ったとされるチンチラ・ラニゲラ(和名: オナガチンチラ)です。
そのため、日本で「チンチラ」といえば一般的にはチンチラ・ラニゲラを指しますが、歴史的に語られる「チンチラ」はチンチラ・チンチラを指すことが多く、この点が混乱を招く要因となっています。

チンチラ毛皮のカラー見本

ペットとしても飼育されることの多いチンチラは、様々な種類やカラーが存在します。
ですが今回は、その中でもコートなどになる人気のカラーをご紹介します。

チンチラ毛皮の特徴-グレー

グレー(Gray)

チンチラ毛皮の定番カラー。淡いグレーから、黒っぽいものまで様々です。野生のチンチラと同じ色合いをしています。

チンチラ毛皮の特徴-バイオレット

バイオレット(Violet)

グレーに近い淡い青紫色(藤紫色)をしています。
白っぽくグラデーションになっていることも。
バイオレットよりも青色や灰色が強く出ているものは「サファイア」と呼ばれます。

チンチラ毛皮の特徴-ブラックベルベット

ブラックベルベット(Black Velvet)

黒っぽい被毛に覆われ、だんだんと白色へグラデーションになっていくカラー。
真っ黒ではなく、グレーをさらに濃くしたような色味をしています。

チンチラ毛皮の特徴-ブラック

ブラック(Black)

全身が黒光りするような黒い被毛が特徴です。
ブラックエボニーと呼ばれることもあり、真っ黒に近いほど高級になります。

チンチラ毛皮の特徴-ブラウン

ブラウン(Brown)

こげ茶色が一般的。
白っぽくグラデーションになっていることもあります。
ベージュ系のカラーもあり「シナモン」と呼ばれることもあります。

※毛皮は個体差があるため、掲載している色はイメージです

チンチラの毛皮の買取価格

数ある毛皮の中でも高級とされるチンチラ毛皮ですが、ファーフリーの動きが広がる中、着用する人が減少しています。その結果、買取価格元の1/10になってしまうケースも珍しくありません。
ですが、条件次第では高価格で買取してもらえることもあります。ポイントを押さえて、少しでも高く売却しましょう。

高いチンチラ毛皮のポイント

チンチラの毛色が青く、たっぷりのとした毛量

淡い青色や紫色を帯びた毛色のチンチラ毛皮は最高品質とされており、買取価格も期待できます。
また抜け毛が少なく、毛量が多いチンチラ毛皮は肌触りがよく、見た目も高級感があるため高価買取につながります。

カビや破れなどのダメージがないこと

チンチラの毛皮は薄くデリケートなため、耐久性が低く、取り扱いに注意が必要です。そのため、いざ手放すとなった際の買取価格にも影響するため、日頃から適切なケアを行うことが大切です。

毛皮のお手入れ|潰れたファーも復活!簡単自宅ケアの方法

毛皮クリーニング 料金やおすすめ店 お手入れについて

お手持ちのチンチラコートの品質表示タグに「チンチラトリム」と記載があるかもしれません。チンチラトリムとは、チンチラの毛皮を丁寧にカットし、毛並みを整えることで、その美しさと高級感を際立たせた加工のことです。
そのため、毛質が美しく保たれやすく、高価買取が期待できます。

高価買取が期待できるチンチラを取り扱っているブランド

ファーフリーのため、現在は毛皮自体を販売していないブランドもありますが、過去にチンチラの毛皮を取り扱っており、中古市場でも人気があるブランドをご紹介します。

  • シャネル
    1910年にココ・シャネルが創設したファッションブランドで、現在も多くのファンを獲得し続けています。
    コートをはじめとするアウターウェアはもちろん、バッグなどにもチンチラの毛皮を使用するなど、革新的なアイテムを数多く発表してきました。
    2018年にファーフリーを宣言していますが、ヴィンテージの毛皮製品は、その歴史とデザイン性の高さから、現在でも高い評価を受けています。
  • フェンディ
    1925年に毛皮と革製品のお店として創業されたフェンディは、近年多くのブランドがファーフリーを宣言する中、創業からの理念を継承し、現在も毛皮を用いたアイテムを発表し続けています。
    ※2025年時点
  • サンローラン
    イヴ・サンローランが創業したモード界に大きな影響を与えたブランドです。
    2022年に毛皮の使用を完全に中止することを発表していますが、かつては、毛皮を用いたエレガントなコートやジャケットも数多く発表しているため、買取価格は期待できます。
  • フォクシー
    日本で誕生したラグジュアリーブランドです。
    創業当初から毛皮に合う洋服を提案しており、今現在もコートやストールなど毛皮を取り入れたアイテムを展開しています。

チンチラ毛皮の買取実績

FOXEY チンチラコート

フォクシーのチンチラコート-買取実績
買取価格 270,000円
型番 43045
年式 2022年モデル
定価 693,000円
その他 高級感あふれるカシミヤリュクスコート。ダメージのない大変綺麗な状態でのお取引。

FOXEY チンチラボレロ

フォクシーのチンチラボレロ-買取実績
買取価格 100,000円
型番 35835
年式 2014年モデル
定価 不明-同年のチンチラカシミヤコートが626,400円で販売
その他 チンチラ毛皮にはダメージはありませんでしたが、シルクの裏地に糸ツレあり。

※買取価格は買取当時の相場に基づいたものであり、価格を保証するものではありません。 

 

チンチラ毛皮のコートの買取相場

ノーブランドから有名生産者団体のSAGA、ハイブランドのコートなど、様々なチンチラ毛皮が市場に出回っています。
ブランドニーズはもちろん、製品の状態、定価、購入時期など、様々な要素によって買取価格は変動し、5,000円〜10,000円以上や場合によっては10万円を超える買取価格となる場合もあるので、一度専門の買取店に持ち込んでみてはいかがでしょうか。

ビープライスではチンチラ毛皮の買取を強化しております。使わなくなった毛皮のコートや襟巻、ファー製品のバッグなど、ブランドや状態を問わず、幅広くお引き受けいたします。活躍の機会が減ってしまった長年ご愛用されていたチンチラ毛皮のお品物がありましたら是非ビープライスにお任せください。

チンチラ毛皮買取

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