おひとりさまの終活準備|身寄りがいない場合のやるべきこと

おひとりさまの終活準備|身寄りがいない場合のやるべきこと

おひとりさまの終活の大切さ

最近は、おひとりで暮らす方が増えていますね。結婚しない選択をされた方、離婚や死別で一人になられた方、そして身寄りがいない方など、様々な「おひとりさま」がいらっしゃいます。

身寄りがいない場合、ご家族がいる方とは違った準備が必要になってきます。おひとりさまで生活を続けていくと、孤独死といったリスクを含んでいるため、ある程度の予防や備えが必要になってきます。

孤独死は遺族や近隣、家の管理者などにも大きな影響を及ぼすため、出来る限り迷惑をかけないように準備していきたいですね。 

でも、心配しすぎることはありません。やるべきことを一つずつ進めていけば、安心して暮らしていけます。

この記事では、身寄りがいない方が終活で「やるべきこと」を、優先順位をつけながらご紹介していきます。

身寄りがいない方が直面する課題

おひとりさまの終活準備-身寄りがいない方が直面する課題

身寄りがない方の老後の課題

  • 判断を任せる人がいない
  • 財産の行き先が不明確
  • 孤独死の心配
  • 葬儀や埋葬の手配

判断を任せる人がいない

病気や事故で意思表示ができなくなったとき、家族がいれば代わりに判断してくれます。でも、身寄りがない場合は、誰に判断をお願いするか前もって決めておく必要があります。

財産の行き先が不明確

相続人がいない場合、財産は最終的に国のものになってしまいます。大切にしてきた財産を、自分の希望通りに使ってもらうための準備が必要です。

孤独死の心配

一人暮らしで体調が悪くなったとき、誰にも気づいてもらえないという不安がありますね。

葬儀や埋葬の手配

亡くなった後、誰がお葬式やお墓のことを手配してくれるのか、決めておく必要があります。

身寄りがいない方が「やるべきこと」リスト

おひとりさまの終活でやることリスト

万が一に備えて準備しておくことをリストにして、少しづつ準備をしておきましょう。

おひとりさまの終活に向けてやるべきことリスト

  1. エンディングノートを書く
  2. 信頼できる人を探す
  3. かかりつけ医を決める
  4. 見守りサービスに登録する
  5. 遺言書を作る
  6. 死後事務委任契約を結ぶ
  7. 任意後見契約を結ぶ
  8. 葬儀社と生前契約をする
  9. お墓を決める
  10. 生前整理を始める
  11. 財産目録を作る
  12. デジタル遺品の整理
  13. 信託の活用を検討する

1. エンディングノートを書く

まず最初にやっていただきたいのが、エンディングノートの作成です。

書いておく内容

  • 銀行口座、保険、年金などの情報
  • 不動産や貴重品の場所
  • 医療についての希望(延命治療など)
  • お葬式の希望
  • パソコンやスマホのパスワード
  • 大切な人への連絡先
  • ペットのこと

エンディングノートは、メモを残す感覚で市販のノートに書き起こしてもいいですし、書店や文房具店で販売しているものを購入してもよいでしょう。少しずつ書いていけば大丈夫です。

エンディングノートにどのような事柄を書けばいいのかを詳しく解説した記事もありますので、取り組む前に是非ご覧ください。

エンディングノート(終活ノート)とは?書く内容と作り方の見本を紹介

2. 信頼できる人を探す

身寄りがいない場合でも、信頼できる人を見つけることが大切です。

候補となる人

  • 親しい友人
  • お世話になっている知人
  • 専門家(弁護士、司法書士、行政書士など)
  • NPO法人や終活支援団体

一人で決めるのが難しければ、地域包括支援センターや終活カウンセラーに相談してみましょう。

3. かかりつけ医を決める

定期的に診てもらうお医者さんを決めておくと、緊急時にも安心です。

伝えておくこと

  • 病歴とアレルギー
  • 飲んでいる薬
  • 緊急連絡先
  • 延命治療の希望

4. 見守りサービスに登録する

万が一のときに早く気づいてもらえるよう、見守りサービスに登録しましょう。

見守りサービスの種類

  • 自治体の見守りサービス(無料または低額)
  • 電気・ガス・水道の使用状況確認サービス
  • 定期的な訪問サービス
  • 緊急通報システム

お住まいの市区町村役場に問い合わせてみてください。

5. 遺言書を作る

身寄りがいない方こそ、遺言書が必要です。

遺言書で決められること

  • 財産を誰に渡すか(友人、お世話になった人、団体への寄付など)
  • お葬式の希望
  • ペットの引き取り先
  • 遺言執行者の指定

おすすめの方法:公正証書遺言が確実です。公証役場で作ってもらえます。費用は5万円から10万円程度です。

6. 死後事務委任契約を結ぶ

亡くなった後の手続きを、前もって誰かにお願いしておく契約です。

お願いできること

  • お葬式の手配と実施
  • 病院や施設の支払い
  • 役所への届け出
  • 家の片付けと解約手続き
  • お墓や納骨の手配
  • ペットの引き渡し

弁護士や司法書士、行政書士に依頼できます。費用は30万円から100万円程度で、前払いしておけます。

7. 任意後見契約を結ぶ

認知症などで判断が難しくなったときのために、前もって後見人を決めておく契約です。

後見人にお願いできること

  • 財産の管理
  • 医療や介護の契約
  • 施設への入居手続き

信頼できる方か、専門家と契約を結びます。

8. 葬儀社と生前契約をする

元気なうちに葬儀社を選んで、お葬式の内容と費用を決めておくことができます。

生前契約のメリット

  • 自分の希望通りのお葬式ができる
  • 費用を前払いできる
  • 亡くなった後、すぐに対応してもらえる

直葬(お葬式なしの火葬のみ)なら20万円から40万円程度です。

9. お墓を決める

身寄りがいない方には、管理の手間がかからないお墓がおすすめです。

おすすめの供養方法

  • 永代供養墓:お寺が永代に渡って供養してくれる
  • 樹木葬:木の下に埋葬する
  • 納骨堂:建物の中に納骨する
  • 散骨:海や山に散骨する

費用は10万円から100万円程度と、方法によって大きく違います。

10. 生前整理を始める

不要なものを少しずつ整理していきましょう。

整理のポイント

  • 1日1か所、無理のないペースで
  • 思い出の品は写真に撮って記録
  • 貴重品は一か所にまとめる
  • デジタル遺品(パソコン、スマホ)も忘れずに

生前整理を始めて現在使っていないものがたくさん出てきた場合、処分にも費用が掛かる場合があります。また、自分では不用品・ゴミだと思っていたものでも、売却できるものがあるかもしれません。

そんなときは不用品買取の業者を利用してみるのもひとつの手段です。例えば、頂き物の食器類・使っていないオーディオ類・骨董品・着物といったものが該当します。

処分品でお困りでしたら、お近くのリユース相談本舗へご相談ください。終活での生前整理や、施設に入る前の家じまいといったお困りごとの相談を受け付けています。
リユース相談本舗は直接話をお伺いする、業界初の不用品相談カウンターを設けております。相談カウンターではお客様の処分したいお品物をお伺いし、不用品回収/処分にまつわるアドバイスをいたします。また、処分してしまう前に「売却できるお品物」を見つけるお手伝いをさせていただきます。そのため、従来の不用品回収業者では価値あるものも一括で回収/処分となってしまっていたものが、お客様のもとへ現金還元させていただくことが可能です。

リユース相談本舗について

11. 財産目録を作る

持っている財産をリストにまとめておくと、後の手続きがスムーズです。

リストに書くもの

  • 銀行口座(支店名、口座番号)
  • 証券口座
  • 保険(保険会社名、証券番号)
  • 不動産(場所、権利証の保管場所)
  • 借金やローン
  • クレジットカード

12. デジタル遺品の整理

パソコンやスマホの中身も整理しておきましょう。

整理すること

  • SNSアカウント(削除希望か残すか)
  • メールアカウント
  • 写真や動画
  • サブスクリプションサービス
  • ネット銀行、ネット証券

パスワード一覧を作って、エンディングノートに書いておきましょう。

13. 信託の活用を検討する

財産を信託銀行などに預けて、決めた目的のために使ってもらう方法です。

信託のメリット

  • 認知症になっても、財産を希望通りに使える
  • 亡くなった後の寄付なども指定できる

専門的な内容なので、ファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。

相談できる窓口と専門家

地域包括支援センター

  • 場所:各市区町村に設置
  • 相談内容:介護、医療、生活全般
  • 費用:無料

市区町村の福祉課

  • 相談内容:生活支援、福祉サービス
  • 費用:無料

社会福祉協議会

  • 相談内容:生活の困りごと全般
  • 費用:無料

弁護士・司法書士・行政書士

  • 相談内容:遺言書、後見制度、死後事務委任契約
  • 費用:初回相談は無料のところも多い

終活カウンセラー

  • 相談内容:終活全般のアドバイス
  • 費用:1回5,000円から10,000円程度

ファイナンシャルプランナー

  • 相談内容:老後のお金、相続対策
  • 費用:1回5,000円から20,000円程度

やるべきことの進め方

ステップ1:今すぐできること(1か月以内)

  1. エンディングノートを買う
  2. 財産や連絡先をメモする
  3. 見守りサービスに登録する
  4. かかりつけ医を決める

ステップ2:少し時間をかけること(3か月以内)

  1. 信頼できる人を探す
  2. 地域包括支援センターに相談に行く
  3. 遺言書について調べる
  4. 葬儀社を何社か見学する

ステップ3:じっくり準備すること(1年以内)

  1. 遺言書を作成する
  2. 死後事務委任契約を結ぶ
  3. 任意後見契約を検討する
  4. お墓を決める

焦らず、できることから一つずつ進めていきましょう。

費用の目安

身寄りがいない方の終活にかかる費用をまとめました。

必要な費用

  • 遺言書作成:5万円〜10万円
  • 死後事務委任契約:30万円〜100万円
  • お葬式(直葬):20万円〜40万円
  • お墓(永代供養墓):10万円〜50万円

合計:65万円〜200万円程度

あると安心な費用

  • 任意後見契約:月2万円〜3万円
  • 見守りサービス:月3,000円〜5,000円
  • 終活カウンセラー相談:5,000円〜10,000円

年金や貯金の範囲で、無理なく準備できる方法を考えましょう。

地域のサポートを活用する

見守りサービス

多くの自治体が無料または低額の見守りサービスを提供しています。

サービス内容の例

  • 定期的な訪問や電話
  • 配食サービスでの安否確認
  • 電気・水道使用状況の確認

おひとりさまの会

同じ立場の方々と情報交換できる会が、各地にあります。インターネットで「おひとりさまの会 ○○市」と検索してみてください。

ボランティアや趣味のサークル

地域とのつながりを持つことで、日頃から助け合える関係ができます。

心の準備も大切に

前向きに考える

身寄りがいないことを寂しいと思わず、「自分で決められる自由がある」と考えてみませんか。

やりたいことを見つける

終活は終わりの準備ではなく、これからをもっと楽しく過ごすための準備です。まだやりたいことを見つけて、楽しい計画を立てましょう。

心のよりどころを持つ

趣味や好きなこと、心の支えになるものを持っていると、気持ちが安定します。

まとめ:一歩ずつ、確実に準備を進めましょう

身寄りがいない方の終活は、確かにやるべきことが多いです。でも、一度に全部やる必要はありません。

まず最初に始めること

  1. エンディングノートを書く
  2. 信頼できる人を探す
  3. 見守りサービスに登録する

この3つから始めて、少しずつ準備を進めていけば大丈夫です。

一人で悩まず、地域包括支援センターや専門家に相談しながら、自分のペースで準備を進めていきましょう。

今日から、あなたらしい終活準備を始めてみませんか。焦らず、ゆっくりと、でも確実に、一歩ずつ進んでいきましょう。

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