閉眼供養とは|仏壇処分での魂抜きの方法とお布施や注意点

仏壇を長年家族の中心として大切にしてきた方にとって、仏壇の処分は単なる家具の廃棄ではなく、心の整理も必要な大切な儀式です。

この記事では、仏壇処分時に行われる「閉眼供養」や「魂抜き」について詳しく解説します。
また、閉眼供養にかかる費用や流れ、供養後の位牌や仏壇の処分方法などについても触れていきます。

仏壇の処分を検討している方は、ぜひご覧ください。

閉眼供養・魂抜きとは何か

閉眼供養(へいがんくよう)とは、長年大切にしてきた仏壇や仏像、仏具、位牌、遺影などを処分する前に行う感謝とお別れの儀式です。
それらに宿っているとされる仏様の魂や御霊を丁寧にお送りするための閉眼供養は、仏壇処分の際にも行うことが勧められています。

「仏壇を処分しても大丈夫だろうか…」と不安に思う方にとって、閉眼供養を行うことで、精神的にも気持ちの整理がつきやすくなります。

魂抜きと閉眼供養って何が違う?

呼び方は寺院や地域によって異なりますが、基本的には同じ意味合いの儀式です。

・閉眼供養(へいがんくよう)
・魂抜き(たましいぬき)
・お性根抜き(おしょうねぬき)
・御魂抜き(みたまぬき)

様々な呼び名がありますが、いずれも仏具や位牌に宿る“魂”を抜く=役目を終えてもらうための供養であり、目的や意味は共通しています。

仏壇の閉眼供養・魂抜きをしないとどうなる?

日本では宗教の自由が保障されているため、閉眼供養をしなければならないという義務はありません。
キリスト教・イスラム教など仏教以外の信仰を持つ方や、特定の宗派・寺院との関係がない場合は、閉眼供養を行わなくても問題はありません。

しかし、仏教の教えを信仰している場合や、仏壇に対して敬意や感謝の気持ちを込めたいという方にとっては、意味のある儀式といえるでしょう。
寺院によって考え方が異なることもあるため、菩提寺や交流のあるお寺がある場合は、まず相談してみると安心です。

閉眼供養を検討した方が良い人とは

  • 仏壇には魂が宿っていると考えている
  • 親族や近隣住民の目が気になる
  • 供養せずに処分することに不安や後悔の念がある

閉眼供養を行うかどうかに正解はありません。
重要なのは、自分や家族が納得できるかたちで、仏壇やご先祖と向き合うことです。

迷ったときは、専門の業者や寺院に相談し、後悔のない選択をすることが何よりも大切です。

リユース相談本舗では、わからないこと・不安なことなど、しっかりカウンセリングを行い、あなたに合ったベストなご提案をさせていただきます。
仏壇処分、閉眼供養について少しでも疑問を覚えたなら、ぜひ一度当店にご相談ください。

閉眼供養・魂抜きは自分で出来る?

結論から言うと、閉眼供養や魂抜きは自分では行えません。
閉眼供養・魂抜きは仏教の正式な儀式であり、専門の僧侶に依頼する必要があります。形式や読経内容には宗派ごとの違いがあるため、信仰している宗派に沿った供養を行うことが基本です。

仏壇の魂抜きはどこに頼めばいい?

お寺(菩提寺)

ご自身やご実家に付き合いのあるお寺がある場合は、まずは菩提寺に相談するのが基本です。
閉眼供養は受け付けているが、仏壇の引き取りまでは対応していない寺院もあるため、処分方法まで事前に相談しておきましょう。

僧侶が自宅まで来て供養するパターンと、仏壇をお寺に運んで供養するパターンがあります。

仏壇処分を扱う専門業者

最近では、閉眼供養と仏壇の処分を一括で対応してくれる専門業者も増えています。
多くの場合、提携するお寺と連携して供養を行い、その後の搬出や処分までワンストップで対応してくれます。

閉眼供養の費用は?お布施って何?

お寺で閉眼供養をお願いする場合、費用は主に「お布施」という形で支払います。
お寺によっては明確な金額は提示されず「お気持ちで」と任されることもあります。

閉眼供養のお布施の相場は一般的に1万円~3万円程度ですが、宗派や地域、お寺との関係性によって変わってきます。そのため、事前に菩提寺や依頼先に確認しておくことをおすすめします。
また、僧侶が遠方から自宅に来る場合は「お車代」などの交通費が別途必要になることや、仏壇の引き取り費用も別途かかることが多いので、総額を事前に確認しておきましょう。

仏壇処分のお布施のポイント

  • 見積もりは必ず事前に確認し、不明点は遠慮せず聞いておく
  • 総額として、「供養+移動+処分」でいくらかかるのかを明確にする

宗派による閉眼供養の違い

閉眼供養(魂抜き)は仏壇や仏具を処分する前に行う重要な儀式ですが、宗派によってその内容や進め方には違いがあります。
代表的な宗派ごとの特徴をご紹介します。

浄土宗

  • 僧侶によって「南無阿弥陀仏」の念仏が唱えられる
  • 参列者は焼香を行い、故人の冥福と仏壇への感謝を込めて供養

真言宗

  • 「真言(しんごん/マントラ)」を唱える独自の読経スタイル
  • 火を焚く「護摩供(ごまく)」など、荘厳な儀礼が行われることもある

曹洞宗

  • 「般若心経」などの読経と礼拝を中心に進行
  • 家族や参列者が一緒に座禅を組むこともある
  • 静寂の中で故人や仏壇と向き合う、禅宗ならではの供養

浄土真宗|仏壇処分では魂抜きをしない!?

  • 「魂が宿る」という考え方を持たないため、閉眼供養(魂抜き)は不要とされている
  • 仏壇の処分や移動の際には、「遷座法要(せんざほうよう)」と呼ばれる感謝の読経が行われる

仏壇処分の閉眼供養|お布施や浄土真宗などの宗派による違い

宗派の違うお寺でも魂抜きは依頼できる?

基本的には、先祖代々の供養をお願いしている菩提寺に依頼するのが望ましいですが、何らかの事情で菩提寺に依頼できない場合は、異なる宗派のお寺に閉眼供養を依頼することも可能です。

仏教の各宗派は違いがあっても、「仏様に感謝し、故人の成仏を願う」という目的は共通しています。
そのため、作法に多少の違いはあっても、閉眼供養の本質的な意味合いは変わりません。

「自分の宗派がわからない」という方でもご安心ください。実は、掛け軸や経本、位牌などからある程度の宗派を特定できるんです。
ちょっとした疑問や不安にも丁寧に寄り添い、あなたに合った形での仏壇処分をお手伝いいたしますので、仏壇処分のご相談はリユース相談本舗にお任せください。

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閉眼供養の流れ

実際に仏壇の閉眼供養を行う際、どのような流れになるのか、順番に確認していきましょう。

1.依頼先を決める

  • 菩提寺がある場合はそちらに相談
  • 菩提寺がない場合は近隣のお寺や葬儀社 or 供養のできる不用品回収業者に依頼

日程については、2週間前には依頼の連絡をするのがマナーです。
お盆や彼岸などの繁忙期は避けるのがおすすめで、参列者が集まりやすい土日などを選ぶのが一般的です。
六曜については、魂抜き(閉眼供養)は葬儀などの弔事(悲しみごと)ではないため、特に気にする必要はないという考え方もあります。

仏壇の処分は大きな節目になるので、家族や親族への連絡が必須です。
処分を検討している段階で相談し、正式に日程が決まったら参列の可否を含めて案内しましょう。

2.閉眼供養を正式に依頼する

相談のうえで、お世話になっているお寺や供養に対応している業者へ依頼をします。

確認内容

  • 日程の調整
  • 当日の持ち物(仏具・供養対象品など)
  • お布施の金額や表書き
  • 仏壇の搬出や処分の有無

仏壇のサイズや供養の方法によっては、準備物や対応方法が変わる場合もあるので、細かく確認しておきましょう。

3.前日までに準備・最終確認

前日までに、持ち物や仏具類に不足がないかを確認しましょう。
特に仏壇の引き出しの中などに見落としがないか念入りにチェックを。お供え物や数珠、お布施なども事前に用意しておくと安心です。

4.閉眼供養当日

当日は僧侶の読経や焼香などが行われます。儀式自体は30分〜1時間ほどが一般的です。

数珠参列者全員が必須
お布施表書き「御布施」「読経料」など。儀式前に手渡しがマナー
お供え物  果物・菓子・お花・ろうそく・お香など
仏具類 位牌や遺影など、処分・供養する対象物

参列時の服装

参列する場合は、弔事における平服を着用しましょう。
男性は黒や紺など落ち着いた色のスーツ、女性は黒・紺などのスーツ・ワンピース・アンサンブルが一般的です。お子さんは学校の制服が礼服となりますが、制服がない場合は落ち着いた色合いの服装を着用させましょう。

5.お布施・費用の支払いのタイミング

お寺での供養の場合

儀式が始まる前に、お布施を僧侶に渡します。挨拶の際などにお渡しするとスムーズです。

仏壇処分業者などへの依頼の場合

供養や搬出など、すべて終わってから、まとめて費用をお支払いするのが一般的です。

仏壇処分の手順|閉眼供養やお焚き上げマナーとお布施の書き方

位牌の処分にも閉眼供養は必要?

仏壇を処分する際、あわせて位牌・遺影・仏具・神棚などをどう扱うかも検討する必要があります。
特に位牌にはご先祖や故人の名前が記されており、「魂が宿っている」とされるため、処分の際は閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。

※横にスクロールできます
対象物閉眼供養の有無理由
位牌(白木・本位牌)必要故人の魂が宿るものとして扱われるため
遺影・過去帳宗派やお寺によって異なる感謝の意を込めて供養する方も多い
仏具(香炉・燭台など)不要魂が宿るものではないため、ごみとして処分可能
神棚閉眼供養とは別の「お祓い」が必要な場合がある神社に相談するのが安心

仏壇処分後の位牌は無料で処分できる?供養やお焚き上げの費用
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閉眼供養・魂抜き後の仏壇処分について

無事に閉眼供養・魂抜きが済んだあとは、仏壇本体を適切に処分する必要があります。処分方法はいくつかありますので、自分が納得できる方法を選ぶことが大切です。

  • お寺に回収してもらう
  • 仏壇屋に依頼する
  • リサイクルショップに持ち込む
  • 自治体に可燃ごみ・粗大ごみとして回収してもらう
  • 不用品回収業者に依頼する

仏壇処分は罰当たり?処分方法のメリット・デメリットを比較

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閉眼供養でよくあるトラブルの回避方法

必ず親族と相談する

親族に相談しないまま、仏壇を処分してしまうことで「仏壇を処分してほしくなかった」や「懇意にしている〇〇で供養したかった」といった思いのすれ違いから、トラブルにつながることもあります。

仏壇の処分は、家族や親族にとって大きな節目となります。後悔やトラブルを防ぐためにも、事前にしっかり話し合っておくことが大切です。

宗派を確認する

閉眼供養は宗派によって読経の内容や進行方法が異なります。
どの宗派に属しているのかを確認し、その宗派に合った僧侶やお寺に依頼することが大切です。

仏壇内を確認する

仏壇の引き出しや裏側などには、位牌・遺影・過去帳・貴重品・家系図などが入っていることもあります。
中には隠し引き戸になっているものもあるため、処分前に隅々まで確認するようにしましょう。

信頼できる業者を選ぶ

よく調べずに業者を選んでしまうと、仏壇の扱いが雑だったり、供養に対する配慮が不足している業者に当たってしまう可能性があります。
もちろん費用も大切な判断基準ですが、実績や口コミなども参考にし信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。
大切な仏壇だからこそ、丁寧な対応や供養への理解があるかどうかを重視して選びましょう。

まとめ|後悔のない仏壇処分のために

仏壇の処分は、単なる「物の片付け」ではありません。
家族の歴史や思い出が詰まった大切な存在とのお別れであり、閉眼供養はその感謝の気持ちを形にし、ご自身やご家族の心を整理する時間でもあります。

まずは、ご家族でしっかりと話し合い、自分たちにとって無理のない、納得のいく方法を選びましょう。
どの方法が正解かは一概に言えませんが、気持ちに寄り添いながら後悔のない選択をすることが何よりも大切です。

事前の段取りを確認し、無理のない日程で心を込めて供養を行うことで、ご家族全員が気持ちよくお別れができるように取り組んでください。

迷った時はリユース相談本舗へ

もし「何から始めていいかわからない」「どこに相談すればいいの?」と迷ったときは、菩提寺や専門の仏壇供養業者に相談することをおすすめします。

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